北部九州・マイノリティの観光
〜志免立坑櫓跡編

『スケッチブック』に描かれてひときわ異彩を放つ、構造物、それが志免立坑櫓跡である。保存が決まった、そのユニークな形の不気味な構造物は、志免の時代の流れをじっと見守りつづけてきた。

志免町は、ここ最近、急速に福岡市のベッドタウンと化していっている。老朽化した立坑櫓跡からはコンクリート片が住宅地に飛ぶような事態が多く起こるようになった。

麓の方には、町営の総合福祉施設が出来ていた。解体の方針で話が進みつつあった。
最近の住民の運動などがあり、最近では、見守り保存(保守などに手を加えないで保存。平たくいえば放置)の方針で保存ということに落ち着いているようだ。
戦中に建造され、戦中戦後の志免町を見続けた近代産業遺跡の立坑櫓あとは、廃墟という不遇の時代を超えて、いままさに再評価されようとしている。
大きくうねる再評価の波の、著者当人にその意図があるにせよ無いにせよ、それらの多くの動き中のたった一つが『スケッチブック』であったのかもしれない。

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