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漫画喫茶宿泊学概論提出用レポート(改)
漫画喫茶宿泊学概論提出用レポート(改)

 本原稿は、高井田教授の講義「漫画喫茶宿泊学概論」の提出用レポートとして執筆された物に、少々手を加えた後、再編成して再掲載した物である。       

 夏の旅行会では漫画喫茶に宿泊することはないと思っていた。
 
 
 しかし、私は少し迷っていた。鹿児島入りするまでの計画では、指宿枕崎線は夜中に往復することになっていた。
 
 
 しかし、指宿枕崎線の沿線には、茫洋と広がる東シナ海と、でんと大きく構える開聞岳があり、私はそれを見られないのを残念に思っていた。そこに、高井田教授の鹿児島漫画喫茶宿泊の報告があり、これは利用しない手はないと判断して、鹿児島の漫画喫茶を利用することにしたのである。
 
 
 指宿枕崎線の午前の便は、鹿児島から枕崎まで直通する便は、5時7分西鹿児島駅発枕崎行の始発列車しかない。この現実を眼前にして、私の判断力は西鹿児島周辺宿泊へと動いた。
 
 
 
 
 西鹿児島に、きりしま81号で到着する。駅前のうどん屋は既に店をしめており、駅前のコンビニで軽く食事を済ませたあと、天文館通にあるという漫画喫茶に往く。高井田教授からは天文館通にあるという情報しか入手しておらず、実際困ったので、駅にあるハローページで住所を調べ、コンビニの地図で場所を確認するという常套手段に踊りでる。
 
 
 
 深夜の鹿児島、おそらくメーンストリートであろう、市電が走っているところをひとり大きな荷物を背負いつつとぼとぼ歩く。電車も通っておらず、ひっそりと街は眠りにつこうとしている。赤信号が赤信号の役割をはっきり言って果たしていない。そういった23時台の鹿児島市内を荷物を背負いながらとぼとぼと歩いていると、ヨッパライの大学生の集団である。彼らの目は逝ってしまっている。やばい。
 
 
 
 
 無視しつつ、かわしながら、市内の道路案内図を見ると、客引きに捕まる。強引に逃げつつ裏路地に入り、ようやくのこと、宿泊対象の漫画喫茶をとらえる。これじゃ一般人は分らない。とりあえず店の中に入ってみる。店は風俗店かゲーセンを潰して作った様な店である。
 
 
 
 とりあえず、店員の説明を長々と聞く。これは何処の漫画喫茶でも共通である。申込書に記入するとき、所属する団体名を書かねばならぬ欄があって、そこを華麗に無視って記入欄に記入しようとしたときに店員の容赦ないつっこみが入る。いわく、そこは是非とも記入しなければならないということ。もう正直身体が疲弊していて、どうでもよくなったので、適当に記入して、席に案内してもらうことにする。
 
 
 
 インターネットが使える個室。ここに旅の荷物を背負って、さあ、ネットと漫画で現代人しようかということになる。
 
 
 
 
 インターネットにつなぐと同じころ、某総統が同じチェーンの漫画喫茶で某掲示板に書き込んでいるのを発見する。インターネットでひとまず某サイトに旅の報告をしつつカキコしながら、巡回先をぐるぐると巡回していると、一つの巡回先できり番を獲得する。そこのきり番をおいしくげっとしつつ、漫画の棚にいく。
 
 
 
 前に今治で漫画喫茶泊のお供だった「ななか6/17」を読もうとしたのである。しかし、チャンピオンの棚には、それはなかった。よく見てみると、あろう事か、「ドカベンプロ野球編」とか「花右京メイド隊」とかがないのである。よく見てみると、他の棚にも新作の漫画がないことに気づく。ここの漫画喫茶は「漫画喫茶」としては失格である。ほかにも雑誌類で「モーニング」とか「アフタヌーン」がなかったり、そのくせ「少年エース」は増刊号までばっちり入っているというつっこみどころ満載の店である。
 
 
 
 仕方がないのでドリンクバーで腹を満たしつつ、持ってきたテープをポータブルで垂れ流しながら、詮無い夜を過ごすことにする。滞在終了予定時間はあっさりとやってきた。
 
 
 
 
 午前4時。何か店の中があわただしい。何か頭を原色に染めていたり、耳に穴を開けていたり、肩から腕にかけて皮膚に何か刺青をしている人が多く店に詰めかけてきて店内は一時騒然とした雰囲気に包まれる。私は、こりゃ早く退散するが得策、と思い、とっとと用事もなくなった漫画喫茶を後にする。
 
 
 
 漫画喫茶を後にして、今度は朝日も昇りきらない鹿児島市内を荷物を持ってとぼとぼと独り歩いてゆく。電車通りに抜けようとしたとき、柄の悪そうな奴らがたまっているのを視認する。彼らを無視しようとして、目をそらしながらたまっている彼らの側を通過しようとする。彼らは私に向かって何か言っているようだ。おい、ちょっとまてよ、とか、何がんとばしてんだよ、とか。私に向かっていっていたような気がするが多分気のせいだろう。目をそらしてわざと聞かない振りをしながら、小走りでその場をやり過ごそうと試みる。どうやらその試みは成功したようである。国家権力万歳。
 
 
 
 
 朝の軽い運動を終えて、駅前のコンビニでどんべえを購入しつつ西鹿児島駅構内のベンチで食す。西鹿児島駅内には、多数の駅寝者がいる。こうやって夜を過ごすのも一度は悪くはないか。いや、やっぱ宿泊くらいはまともな床でしたい。いや、漫画喫茶泊自体がまともな宿泊ではないか。どんべえを食しおわって、2個目のおにぎりに手をつける。
 
 
 
 
 
 5時ちょうどに西鹿児島駅の改札が開く。さて、これから指宿枕崎線のキハ200に乗り込むわけである。いい列車だ。おそらく同業者であろう数人と共に乗り込んでみる。枕崎まではねるまい。枕崎からの折り返しで睡眠時間を確保しよう。

たぶん旅